アトピー性皮膚炎かもしれない、と思った時はすぐにでも医師に相談をしましょう。ほったらかしにしておいても治る病気ではありません。その際、多くの検査方法があります。何処に原因があるのかを突き止めないとアトピーの治療はできません。まずは、医師からの問診にしっかり答えましょう。
「どんなときにかゆいか?」
「何を食べるとかゆいか?」
「どの時期にかゆいか?」
「家族にアトピーや花粉症といったアレルギーが要因となる病気の人はいるか?」
などが問診の際、聞かれます。この問診はアトピーの原因を絞り込むためにも必要な情報なので、正確に答えましょう。
次に実際に検査を行って原因を突き止めます。検査には以下のような方法があります。
血液検査
採血をして、アトピーの原因を探ります。
- 好酸球の数
血液の中の白血球という本来病気と闘う細胞で、好酸球という白血球の数を調べます。アトピーの人は、好酸球の数が多い傾向にあります。
- IgE値
免疫に関わるたん白質で、アトピーの人はこのたん白質の数値が増えます。
- IgE-RAST
原因と思われるアレルギー物質に対して、陽性か陰性か判断する指数。数値(0.7以上)が高いと陽性です。
アトピーを判断するうえで、血液検査は必須です。恐がらずに必ず受けるようにしましょう。
皮膚検査
直接皮膚にアレルギー物質を当てて、原因を探ります。
- スクラッチテスト
原因と思われるアレルギー物質を皮膚にたらして、針で少し皮膚を引っ掻きます。15分後に赤くなるか、蚊にかまれたような湿疹が出れば、たらしたアレルギー物質が原因と考えます。
- パッチテスト
原因と思われるアレルギー物質を皮膚に貼り付けます。その状態で、2日間(48時間)、3日間(72時間)後に、赤くなるかを判断する検査です。
負荷試験
実際にアレルギー物質と思われるものを摂取します。
原因と思われるアレルギー物質を摂取して、湿疹がでるかどうかを診る検査です。症状がきつく出ることがあるので、外来よりは入院での検査になることがあります。
なお、アレルギーの検査は、年齢を重ねるごとに変わります。数値が上がったり、下がったりするので、繰り返し検査されることをお勧めします。また、陽性が陰性になることがあるので、陽性といって悲観する必要は全くありません。