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千代田区 皮膚科 【飯田橋クリニック】
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千代田区 皮膚科【飯田橋クリニック】尋常性白斑 尋常性乾癬 夜間診療

ピコレーザー

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ハイパワー、かつ コンパクトなピコレーザー

おもな仕様

光源 Nd:YAG レーザー
波長 532nm 及び 1064nm
パルス幅 350psec
フルエンス 532nm:0.05~2.8J/㎠, 1064nm:0.05~7.6 J/㎠
繰り返し周波数 532nm:0.5~8Hz, 1064nm:0.5~10Hz
スポットサイズ 標準:3×3, 4×4, 8×8mm / 正方形
オプション:6×6, 10×10mm /正方形、Φ1, 2, 3mm / 円形
外形寸法 290(W) × 550(D) × 820(H) mm
重量 68 kg
定格電源 100~240 V, 50/60Hz

ピコセカンドレーザーとは

  • Qスイッチ技術により、ピコ秒で発振することを可能にしたレーザー
  • ピコ秒発振、超短パルスレーザー(ピコ秒:10-12秒= 一兆分の一秒)
  • ナノセカンドレーザーの1/10~1/100(ナノ秒:10-9秒=10億分の一秒)
  • ピークパワーが非常に高い
  • 「光熱反応」と「光音響作用」の両方の作用をもつ
  • ナノセカンドレーザーでは難しい、刺青や薄い色素斑に効果的といわれている
  • 周囲組織へのダメージが少なく、炎症後紅斑・炎症後色素沈着・瘢痕が少ないといわれている
  • 痂疲形成が薄い傾向

 

参考:さぁ、レーザー治療を始めよう! 河野太郎著 克誠堂出版

ピークパワーの違い

レーザーの生体作用

照射時間(パルス幅)とピークパワーによって、生体作用が異なる

パルス幅が
・長いほど熱的作用が強くなる
・短いほど機械的(音響的)作用が強くなる

河野太郎他 超短パルス(ピコ秒)発振レーザー Aesthetic Dermatology Vol.25:412〜416,2015

光機械的作用(光音響効果)とは

パルス幅が短くなるほど機械的作用が主体となり、熱的作用が弱くなる。
選択的・非熱的に標的を破壊でき、周囲組織へのダメージを最小限にすると考えられる。

河野太郎 ピコ秒発振レーザーを用いた治療 形成外科 60(2):147-153, 2017
宮田 成章 美容医療超実践講座 Ⅲ. 各論 A. レーザーによる治療 ピコ秒レーザー
大城貴史; 大城俊夫; 佐々木克己. ピコ秒レーザーによる刺青および良性色素性病変に対する治療. 日レ医誌, 2017, 37: 427-434.

熱緩和時間と応力緩和時間

標的物質 熱緩和時間 応力緩和時間
刺青 0.01~1 nsec※1
(10~1000psec)
 
メラノソーム 50 nsec 400~500 psec以下※2

刺青色素は、メラノソームよりもはるかに小さく、ナノ秒レーザーでは残存する比率が高かった。

※1河野太郎 ピコ秒発振レーザーを用いた治療 形成外科 60(2):147-153, 2017
※2河野太郎 ピコ秒レーザーup to date. Aesthetic Dermatology Vol.31:1~6, 2021

メラノソームの応力緩和時間は400~500ピコ秒以下であるため、これ以下の発振時間のピコ秒レーザーは、光熱作用の影響が少なくなるだけでなく、 衝撃波の影響も少なくなる。

河野太郎 ピコ秒レーザーup to date. Aesthetic Dermatology Vol.31:1~6, 2021

従来のQスイッチレーザーでは難しい例

ピコ秒レーザーは、超短パルス・高ピークパワーによる光音響効果で、色素を効率よく粉砕可能になり、刺青をはじめ、色素性病変にも高い効果が期待されている。

組織学的所見の違い

図4.光学顕微鏡(HE染色)を使用したレーザー治療直後の組織学的所見。
(a)Qsw Nd:YAGレーザー治療病変では、空胞形成と表皮と真皮の部分的な裂隙が見られた。
(b)ピコセカンドNd:YAGレーザー治療病変では、裂隙は見られず、小さな複数の空胞形成が見られた。
スケールバー200µm。

NEGISHI, Kei; AKITA, Hirotaka; MATSUNAGA, Yukiko. Prospective study of removing solar lentigines in Asians using a novel dual‐wavelength and dual‐pulse width picosecond laser. Lasers in surgery and medicine, 2018, 50.8: 851-858.

ホワイトニング(IWP)の違い

同じ条件(532nm, 4mm, 1.2Jcm2)での照射直後
<使用機器>
:Fotona社製 QスイッチNd:YAGレーザー(StarWalker)
:Fotona社製 ピコセカンドNd:YAGレーザー(PQXピコレーザー)

ピコ秒レーザーのメリット・デメリット

メリット

  • ナノ秒レーザーで難しい刺青に効果が高い
  • 真皮病変治療での治療回数は、同等又は少ないといわれている
  • 薄いシミでも反応しやすい
  • PIE (postimflammatory erythema/赤み)が、短く、弱いといわれている
  • PIH (Post inflammatory hyperpigmentation/色素沈着)の発生率が低く、短期間といわれている
  • 瘢痕形成のリスクが少ないといわれている

デメリット

  • 厚みのあるシミ・濃いシミは、Qスイッチレーザーの方が向いている
  • Qスイッチレーザーに比べて、臨床数が少ない

比較表 ピコNd:YAG vs QスイッチNd:YAG

  ピコセカンドNd:YAGレーザー QスイッチNd:YAGレーザー
パルス幅 ピコ秒 ナノ秒
光熱反応
光音響作用
薄いシミ
濃いシミ
肥厚したしみ
刺青(※1)
× × ×
トーニング
PIH 2~3% 40~60%
赤み Qswより少ない傾向 ピコより強い傾向
かさぶた Qswより薄い傾向 ピコより厚い
臨床数 まだ少ない 多い

※1(参考)大城貴史; 大城俊夫; 佐々木克己. ピコ秒レーザーによる刺青および良性色素性病変に対する治療. 日レ医誌, 2017, 37: 427-434.

比較表 ピコNd:YAG vs Qスイッチルビー

  ピコセカンドNd:YAGレーザー Qスイッチルビーレーザー
パルス幅 ピコ秒 ナノ秒
光熱反応
光音響作用
薄いシミ
濃いシミ
肥厚したしみ
刺青(※1)
× ×
トーニング -
PIH 2~3% 40~60%
赤み Qswより少ない傾向 ピコより強い傾向
かさぶた Qswより薄い傾向 ピコより厚い
臨床数 まだ少ない 多い

※1(参考)大城貴史; 大城俊夫; 佐々木克己. ピコ秒レーザーによる刺青および良性色素性病変に対する治療. 日レ医誌, 2017, 37: 427-434.

比較表 ピコNd:YAG vs Qsw Nd:YAG vs Qsw ルビー

  パルス幅 光熱反応 光音響
作用
薄い
シミ
濃い
シミ
肥厚
シミ
刺青(※1) トーニング PIH 赤み かさぶた 臨床数
Pico
Nd:YAG
ピコ秒 2~3% Qswより
少ない傾向
Qswより
薄い傾向
まだ
少ない
Qsw
Nd:YAG
ナノ秒 × × × 40~60% ピコより
強い傾向
ピコより
厚い
多い
Qsw
ルビー
ナノ秒 × × - 40~60% ピコより
強い傾向
ピコより
厚い
多い

※1(参考)大城貴史; 大城俊夫; 佐々木克己. ピコ秒レーザーによる刺青および良性色素性病変に対する治療. 日レ医誌, 2017, 37: 427-434.

ピコ秒レーザー治療の適応

  • 刺青除去
  • 良性色素性皮膚疾患治療(表皮~真皮病変)
  • トーニング/低フルエンス照射(色調改善)
    メラニンへの吸収もありつつ表皮ダメージの少ない1064nmでの低フルエンス照射によるノーダウンタイム・複数回治療で色調改善を目的とした治療です。
  • フラクショナル照射(リジュビネーション効果)
    通常、フラクショナルハンドピースを使用して治療します。
    微細な点状のレーザー光を照射することで、点の面積あたりのエネルギーを非常に高くし、キメやハリなどの質感改善、しわ・毛穴・スカーなどの形状改善などに有効です。

ピコセカンドレーザー治療の保険適用

JO54-2 皮膚レーザー照射療法(一連につき)
2.Qスイッチ付レーザー照射療法

イ4平方センチメートル未満 2,000点
ロ4平方センチメートル以上16平方センチメートル未満 2,370点
ハ16平方センチメートル以上64平方センチメートル未満 2,900点
ニ64平方センチメートル以上 3,950点

太田母斑、異所性蒙古斑又は外傷性色素沈着症に対して行った場合に算定できる。

3歳未満の乳幼児に対して皮膚レーザー照射療法を行った場合は、乳幼児加算として、2,200点を所定点数に加算する。

ピコ秒レーザーによるトーニング治療

  • 老人性色素斑・肝斑・雀卵斑・ADMなどの色調改善効果が期待できる
  • ADMをダウンタイム無しに治療ができるとして期待されている
  • ナノ秒レーザーと比較すると、光音響効果が強いので、メラノサイトへのダメージは強く生じる可能性がある
  • ピコ秒レーザーの通常出力照射での空胞は、より微細で限局された領域に生じていることから、周囲へのダメージが少なく、炎症反応が生じにくいと考えられる
  • 熱影響や衝撃波は、周囲組織に波及せず、適正なフルエンスであれば、より安全に効果的な治療ができると考えられる
  • 従来のレーザートーニングと比べ、治療回数が少なく、色素脱失なども認められなかった

 

宮田成章 肝斑に対するトーニング治療:1,064nm(532nm,785nm)ピコ秒レーザー JJSLSM Vol.39 No.2(2018)

フォトナPQXピコレーザーの特長

基本的な性能と機能性を重視したコンパクトなピコレーザー

  • ピコセカンドレーザー最小サイズ、最軽量※1
  • ピコセカンド、高ピークパワー
  • 2波長搭載
  • 大口径、かつ豊富なスポットサイズと形状※2
  • ハンドピース自動認識機能
  • トップハットビーム
  • 幅広いフルエンス設定
  • 高速繰り返し照射
  • 100V可能

※1:2021年2月現在 ※2:オプション含む

ピコセカンドレーザー最小サイズ、最軽量

※2021年2月現在

主なスペック

Wavelength 532nm 1064nm
Pulse duration 350ps 350ps
Max. spot size 10mm 10mm
Rep.rate 0.5–8Hz 0.5–10Hz

大口径、かつ豊富なスポットサイズと形状

  【標準HP】 【オプションHP】
  スポット照射から低フルエンス照射まで
高い汎用性
大スポットサイズ 小スポットサイズ
532nm <GREEN>
3, 4, 8mm
Square
<GREEN>
6,10mm
Square
<DUO DOT>
1, 2, 3mm
Circle
<BLACK>
6,10mm
Square
1064nm <BLACK>
3, 4, 8mm
Square

幅広いフルエンス設定

  HP Min. Fluence
(J/cm2 )
Max. Fluence
(J/cm2)
532nm GREEN 0.05 2.8
DUO DOT 0.5 1.8
1064nm BLACK 0.05 7.6
DUO DOT 0.5 2.5

四角形スポットのメリット

整列照射ができ、照射もれや重ねうちを防ぐ

<スポット照射時>
 大きめに照射することで、取り残しが少ない
<低フルエンス照射時>
 整列照射しやすく、副作用を最小限にする

効果、安全性、効率の面で、メリットは大きい

ハンドピース自動認識機能

本体が自動認識し、ヒューマンエラーを防止

高速繰り返し照射

  Min. Rep (Hz) Max. Rep (Hz)
532nm 0.5 8
1064nm 0.5 10
  • 0.5 Hz刻み
  • お好みに合わせて設定可能
  • 1ショットずつゆっくり照射から、スピーディな高速照射まで

仕様

光源 Nd:YAG レーザー
波長 532nm 及び 1064nm
パルス幅 350psec
フルエンス 532nm:0.05~2.8J/㎠, 1064nm:0.05~7.6 J/㎠
繰り返し周波数 532nm:0.5~8Hz, 1064nm:0.5~10Hz
スポットサイズ 標準:3×3, 4×4, 8×8mm / 正方形
オプション:6×6, 10×10mm /正方形、Φ1, 2, 3mm / 円形
ガイド光 635 nm, ≦ 1 mW
外形寸法 290(W) × 550(D) × 820(H) mm 多関節アーム含まず
重量 68 kg
定格電源 100~240 V, 長時間電流:14/6A, 瞬時電流:19/17A, 50/60Hz
医療機器製造販売承認番号 30300BZX00027000
レーザー製品のクラス分け クラス4
クラス分類 クラスⅢ 高度管理医療機器・特定保守管理医療機器・設置管理医療機器
使用目的、効能又は効果 体表面の刺青の除去と色素性病変の治療
波長1064nm は、太田母斑、異所性又は持続性蒙古斑、外傷性色素沈着症等の深在性色素性病変の
治療及び黒青系の色の刺青の除去に使用する
波長532nm は、扁平母斑、雀卵斑、老人性色素斑等の表在性色素性病変の治療及び赤系の色の
刺青の除去に使用する
製造元 Fotona d. o. o.
製造販売元 株式会社ジェイメック
販売名 PQX ピコレーザー

料金

 
ピコレーザーシミ取り 1cm×1cm未満 ¥9,000(税込み¥9,900)
ピコトーニング 全顔初回トライアル 初回トライアルはなし 1回¥11,000 5回セット¥52,800

ピコレーザーの注意・副作用

 
  • 稀に点状出血が診られることがあります。
  • 施術後多少赤みが残りますが、やがてかさぶたになり、1~2週間後には自然に剥がれます。症例によっては、かさぶたが剥がれてから約6か月は若干の赤みと色素沈着が残る場合があります。
  • 治療後、傷の赤みがなくなり、治療部位が目立たないようになるためには、約6か月程度かかります。
  • 金製剤の使用歴がある方は、お受けいただけません。
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